モールドの作図

カヌー製作 ~モールドの作図~
mold.jpg
カヌー製作でいうモールドとは、カヌーの型の事で、肋骨をイメージするとわかりやすいかもしれません。
このモールドに船体の材料を貼り付けていき船体を成形し、最終的には取り外して不要になります。
モールド製作には、実寸の型紙が必要なので、そのためにまずは各モールドを作図します。


モールドの型紙を制作する方法はいろいろあると思います。
CADを用いれば精密な作図が出来そうですが、私は扱えないのでイラストレーターで行いました。
比較的簡単に精密な作図が可能です。
まずはイラストレータの設定から。
環境設定でグリッド表示をONにして、単位をインチに設定し、グリッドの分割数を16にします。
グリッドにスナップをONに設定するのも忘れずに。
そしたら、センターライン(縦軸)、ベースライン(横軸)を描いて各軸の交差点を基準(ゼロ)に設定。
そしたら2インチごとに目盛りをつけて座標の完成です。
あとはオフセット表を元に点を打っていくだけ。
WLの数値が青い線、Buttの数値が赤い線です。線の先端部分がカヌーの輪郭になるわけです。
mold_point.jpg
図:×印が、オフセットが示す座標
作業中に点の位置を見失いやすいので、基準線(0インチ)からの距離を色分けして線で描くとやりやすいです。
全ての座標を打ち終わったら、各線の先端を直線で結びます。
この作業をモールドの数だけ行ないます。
全てのモールドが完了したら、今度は引いた直線を曲線にしていきます。
大事なのは「全てのモールドの点打ちが完了してから行なうこと」です。
なぜか?それはオフセット表の数値がアメリカン・クオリティだから(笑
明らかに間違いのような気がする箇所がチラホラ…
point_err.jpg
図:○で囲んだ箇所はそのまま結ぶと綺麗な曲線になりません。
モールド間で綺麗な曲線が描けない箇所が出てきます。
そういう時は他のモールドとの並びを見ながら、「気持ちの良い曲線」になるよう調整が必要です。
明らかにおかしな「点」があったりして、かなり悩みました。
実物のカヌーを確認できれば話は簡単なんですが…
とりあえず、そういうおかしな「点」は無視することで解決。
無理のない気持ちの良い美しい曲線であることが重要なんだそうです。
mold01.jpg
きれいな曲線を描くためにアンカーポイントの調整がめんどくさかったですが、
大事なところなので納得がいくまで何度も調整しました。
stem_mold.jpg
カヌーの両端の ステムモールド も同じ要領で作図します。
円い穴はステムの曲げ加工の際にクランプを咬ませるための物です。
ステムモールドのラインは、インナーステムのサイズなので、
そのステムの厚みを差し引いた線を描きます。イラレの機能「パスのオフセット」を使うと簡単です。
こうして出来上がった、モールドの作図を元にカヌー側面の形状を作図してみました。
mold02.jpg
各モールドの高さを、1ft=12ich(30.4cm)の間隔で並べ、端を線で結びました。
ステムモールドは、6番のモールドにT字型に設置します
カヌー側面を作図すると全体像のイメージが掴めますし、
これから行なうストロングバックの設計の際に役立ちます。
ひたすら数字を追う作業だったので、こうしてカヌーの形が見えてくると嬉しくまりす(^^
本来ならここで完了ですが、さらに愛着のあるカヌーにするため
シアーラインとステムの形状を自分好みの形状に若干変更しました。
Custompoint.jpg
初めてなのでガンネル(船の縁)の取り付けの際に負担が減るよう、両端の反り上がったシアーラインを緩やかにしました。
ステムの形状は単に私の好みです(笑 シャープな印象になってかっこよくなった!(気がする、自己満)
ただ、この先端部の面積が増えると風の影響を受けやすくなるので、オリジナルと同じかそれ以下になるようにしています。
※カナディアンカヌーは風の影響を受けやすく、強い風が吹くと風に押されて岸に戻れないなんてこともあるようです。
 にほんブログ村 アウトドアブログへ←クリックしていただけると励みになります!

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします