2年ほど前に航空写真で川のスジを追っかけていたら偶然に結構大きな滝を見つけまして。
調べても情報が全く出てこなかったので実際に現地まで見に行ってきました。
一人で行くのはリスキーなので、ずっと相棒を探していたのですがなかなかおらず…。
身近に沢屋さんもいないのであちこち声かけてたところ、キャンプ協会でNさんとの出会いがありようやく実現しました。
林道を走って目的のポイントへ
Nさんの車に積み込んで朝6時過ぎに自宅を出発。私が誘ったのに車を出させてしまってすみません…
入渓ポイントまで航空写真では道が見えましたが、何年前のものか分かりません。
道が荒廃している可能性も十分にあるので徒歩での移動を覚悟してましたが、予想に反してきれいに整備された道でした。
ただ、落石の形跡が多数見られたので要注意です。
謎の滝めざして出発!
砂防ダムまで数百メートルのところで車道は終了。
ここからは徒歩で進みます。藪こぎ必至っぽいけど、ここまで来るまで来られただけでもありがたいです。
正しいルートのように見えるのは別の道。向かって右手のピンクのテープついた道が正しいルート。
周辺の地形を事前に地形図で確認してきてましたが、コース取りに確信が持てるまで若干手間取りました。
地図&衛星写真では車道の上ですが、実際にいるのは藪の中。
私達がいる場所が、荒廃してほぼ自然に帰った車道の上だと気がつくまでちょっと時間がかかりました。
先入観は怖いですねー。気をつけなければいけません。周囲の地形が見えないときは特に。
藪こぎ
軽く藪を漕ぎながら前進。人の手で刈られたあとがあったので、それほど歩きにくくはありません。
山肌から染み出す水や小さな沢が流れ込んでいるため足元は水です。登山靴ではなく長靴のほうが歩きやすいですね。
熊さんのものらしき足跡が多数あり、大声出しながら歩きました。
沢の音でベアベル意味ないから今度来るときは熊撃退スプレー買っておこう。
隣は崖ですが、元は車道だったとうこともあり、足場にできる平らな面積は広く比較的安全に歩けます。
ここも車両が通れる作業道だったはずなのですが、何かの理由で整備されなくなったのでしょうか。
所々に車道だった形跡を見つけることができます。
砂防ダムが見えました。予想を越えた大きさです。こんなに大きかったんだ…。
この砂防ダムを越えたところから川を遡行します。
目的の砂防ダムへ到着
道路が自然に還った今となっては場違いなガードレールを越え、ハシゴを使って沢へ。
砂防ダムの落差が大きくて本当に怖い。何メートルくらいあるんだろ。
高いところは苦手ではありませんが、この高さは流石に恐怖を感じます。
私はこのハシゴ降りるのが今回の山行で一番怖かったです…
しかし、仕事で送電用の鉄塔に登るN氏は余裕の表情。特に怖さは感じないそうだ。その高所耐性が羨ましいです。
遡上開始
前日に若干雨が降ったようで水量が心配でしたが、増水していなくて一安心。
雨予報のはずが、真逆の好天。水が滴る岩に抱きつきたら気持ちよかっただろうな ー。
川のいたるところに小さな滝がありました。
徐々に石のサイズが大きくなってきました。
なるべく濡らさないように歩いていましたが、コケてずぶ濡れになり無敵の人となったNさん。
視界に入った瞬間、目的地到着かと思いましたが途中で合流する沢でした。
地形図からは滝があることを読み取れませんでしたが、結構見ごたえのある滝です。
涼しいのでここでしばし休憩。
途中にあった巨大な石。
登山コースだと名前がついてそうな石ですが、もちろん名無し。
あともう少しなのに…
目的地まで直線距離で200mくらいのところで小さな淵に遭遇。
泳ぐ、もしくは時間かけて左岸から巻いて藪漕いで山越えれば行ける気もしたのですが、帰り時間を考えて断念。
泊まれればもう少し行けましたが、台風が接近していて夕方前に沢から脱出しないとかなり厳しい状況に追い込まれるので、ここは無理しないことにしました。
「今回は泳いだり登攀しなきゃいけないような状況になったら引き返す」と、撤退条件を決めていたので素直に従います。
この記事書きながら「行こうと思えばいけたなー、いや、時間的に行ったらだめでしょ。いや、でも…」の繰り返し。
せめて奥の様子がどうなっているのかだけでも確認してくればよかったなと、ちょっとだけ後悔…。
遅めの昼飯
滝を眺めながら予定でしたが、天候に不安があるのですぐ沢から出られるよう出発地点近くまで下ってから遅めの昼食。
待ちに待ちまくった昼飯は、N氏提案でカップ焼きそば。
個人的に山メシの選択肢には入れたことないので新鮮でした。劇的に旨いです。
「焼きそばがカラダに染み渡る!」
という表現が適切かどうかは微妙ですが、まさにそんな感じでした。
麺を戻したお湯も美味しく再利用できるので、わかめスープ付きの「焼きそばバゴーン」がおすすめですね。
昼飯の後はお待ちかねの川遊び!かなり暑かったのでとにかく川で汗流したくて、いい年した大人が川でパンツ一丁ではしゃぐ姿はあまり人にはお見せできないですね。ま、こういうのが最高に楽しいんだけどね。
徐々に雲が出始めてきたので、降雨の前に早めに撤退。帰り道いくつか野営ポイントを見つけつつ急ぎ足で下山しました。
レークピア白水キャンプ場へ
移動中にかなり激しい雷雨になったため、無料キャンプ場の炊事場をお借りし1泊。
場所は東根市のレークピア白水キャンプ場。環境もよく、整備も行き届いていてとてもきれいなキャンプ場です。
しかも無料です。素晴らしいですね。
但し携帯電話の電波は通じないので要注意です。
それぞれ身の回りの準備だけして設営完了。
この豪雨の中、屋根と乾いた平らな地面があるってだけで本当にありがたい。
途中のスーパーで買った肉焼いて、ビール飲んで、語って、笑って、最高の夜でした。
次回の挑戦は
今回は全くの情報なしの場所だったので偵察だけでもよしとするつもりでしたが、水に入らず思ったよりも滝まで近づけたので満足です。
目的の滝へは到達できませんでしたが、遡行途中に見どころもあったので結構楽しめました。
雪降る前にもう一度くらい来てみようと思います。
次はドローン持っていきたいな。
つづく…